
初っ端からしょうもないこと言って申し訳ないのですが、ぼくの朝はアサから始まります。いや、ほんとに。
なぜならぼくは今、下鴨に住んでいるからです。
下鴨といえば、言わずと知れた高級住宅街ですが、ぼくの部屋は奇跡の家賃1万円。
そうして家賃で節約したお金を持って、ぼくは起き抜けに「喫茶アサ」へといそいそ通っているです。
店先に植えてある花々に鼻を楽しませながら扉を開けると、なんともゆるやかな世界。
グリーンの絨毯の上に並ぶ真っ白なイスとテーブル。
オレンジの壁紙もポップ。
まるでおままごとのような空間。
さらに、アサの最終兵器が「中庭」!
店の両サイドに窓があるってのは開放感があっていいです。
でもママは「そこは物置よ」といたって謙虚。笑
そんな快適な空間とママのやさいい雰囲気の仕業で、朝のおじさんたちは新聞を広げ、時間を忘れたかのように長居してしまうのです。
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喫茶アサ
京都市左京区下鴨本通北大路上る(地図)

斜め45度の看板が印象的な喫茶「ザ・オカモト」。
なんでしょう、なんだか琴線に触れる店構えです。
金曜日の妻たちがお茶していそうな優雅さ。
ドングリが転がってきそうなメルヘンさ。
いやいや、喫茶オカモトに限らず喫茶店の秀逸なアウテリアはいったい誰がデザインしたんでしょうか。
こうゆう小さな店こそがその街に匂いを与え、風景をつくり出しているんでしょう。
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喫茶ザ・オカモト
京都市左京区吉田下阿達町(地図)

ある夏の暑い日。
ぼくは、あわただしくペダルをこいでおりました。
世間は祇園祭に浮き足立っていました。
そして、ぼくも同じく祇園祭に浮き足立っていました。
何を隠そうぼくは祇園祭でバイトしてるのです。
提灯行列の提灯を持たなければなりません。
今日の夕飯代を稼がねばなりません。
というわけで、八坂神社目指して東大路をえっさほっさ下っていたのです。
その時、目の前に現れたのが「ダイヤモンド」。
ダイヤモンドは永遠の輝き、とは言いますが、なるほど、喫茶ダイヤモンドも、悠久の時を越えてもなお輝くような素通りできぬ異彩を放っています。
黒砂糖のようなこげ茶の外観と巨大な「ダイヤモンド」の看板。
東大路通りにさん然と輝いています。
あまり時間がないのにもかかわらず、ぼくは吸い込まれるように入ってしまいました。
中に入ると、ほどよい暗さのダウンライト。
またいい店を見つけてしまったと直感で感じながら左の奥まったテーブル席へ。
マスターにコーヒーを注文。
磨りへって黒光りするテーブルを撫でながらあたりを見渡す。
と気になるポスター。
「ブラジル珈琲」
なにやらコーヒー農園らしき場所にギター弾きがいた裸のねーちゃんがいたり地球が転がっていたり、奇妙な絵。
でも、淡い色彩とやわらかい線で心和む一枚になっています。
「いいポスターですね」
と思わずマスターに話しかけると、予想外の答えが。
「藤田嗣治が描いたみたいですよ。」
ほら、とマスターはポスターの右隅を指差す。
ほんとだ、藤田のサインがある。
こんなのも描いていたんだ。
ふと入った喫茶店で新しい発見をするのは楽しい。
このポスターがきっかけでお店に置いてあるいろいろなものにも興味が飛び火する。
アフリカのお面やら窓際のメダカなどなど、すべてが愛おしくなってくるから不思議。
ガシャガシャ写真を撮らせてもらい、世間話も弾んできて、いい感じ。
もう一杯コーヒーを、と言いかけて、ああそうだ。
仕事に行かねば。提灯持たねば。
また来ます、と約束してまた夏の白々しい太陽の中へ飛び出していったのです。
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ダイヤモンド
京都市京都府京都市左京区岡崎西天王町
丸太町東大路下る西側(地図)