喫茶 千松 [大阪/南方] そうゆう町のそんな喫茶店
12月 7, 2008
強烈な町です。
南方駅に阪急電車が滑り込んで行く時、すでに眼前に広がっているのはセクシー×××だとかナースがどうとか、アジアン風がなんだとかそんな看板。
いや、いいです。
逃げも隠れもせずそこにどかんと待ち構えているのが清々しい。
そして、電車で単行本を読んでいたスーツの人やギャハギャハお喋りしてた高校生なんかが駅から放出されて、何事もなくそれらの看板の前を通り過ぎていく姿がさらにしみじみします。
ぼくはこうゆう空気感の漂う町が大好物でありまして、ぼくが軟弱陸上部員だった中学生時分から内心おっかなびっくり澄まし顔で神戸のモトコーだとか港通りを歩くことを生き甲斐としておりました。
『私立探偵濱マイク』に憧れて初めて横浜の黄金町に行ったときなんて、周りのおじさんとは別の方向で鼻息をフンフン鳴らして大変でした。
黄金町においてはある意味ぼくの方が変質者です。
まあとにかく、そうゆう町に立ち並ぶ店はなぜだかぜんぶ常連さん専用に見えて、ただのうどん屋ですら「ちょっとやそっとじゃ入れない」オーラぷんぷんでこちらを威嚇してくる。
そこがまた好奇心を刺激して、もしもみんなの仲間に入れてもらえて「素うどんね、おばちゃん」なんて馴れ馴れしく言えたらちょっとオレってかっこいいんじゃね、みたいな変な妄想が膨らんできて、ああ時間にAMもPMもねえ、今すぐ行きてぇ!みたいな末期症状に陥るのです。
それでこれは、最初の常連さんの疑惑の視線を耐えたらあとは天国、というまさにローカル喫茶店の醍醐味と一致するわけです。
で、そうゆう町である?南方にも何かあるだろうと歩いていると、もちろんありました「喫茶・グリル 千松」。
看板が渋いです。
台形正立方体。
中に入るといい感じのマスターがいい感じに「なんにします?」って聞いてくれます。
カウンターには「うー」とか「はあ」とか言いながら定食を頬張る中年男性がひとり。
ぼくは「定食」と言って、あたりを見回す。
雑然としているような整然としているような不思議な空間。
漫画がたくさん。
カウンターの上に並んでいるのはビニールに大事そうに入っているので、「売りもんですか?」と聞くと、
「いいや、時々入れ替えるんです。」とのこと。
なんで、本棚に入れないんだろう。
謎は深まる。
ふと奥の席を見るとテーブルに将棋セット。
ああ、いい喫茶店だなぁとそれを見た瞬間、思う。
だって使い込まれてますもの。
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喫茶・グリル 千松
大阪市淀川区西中島1丁目14(地図)
阪急南方駅、地下鉄御堂筋線西中島南方徒歩3分
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喫茶 花の木 [烏丸紫明] 高倉健が通った喫茶店
12月 5, 2008
京都市上京区、北大路通りと鞍馬口通りの間を東西に極太に走るのが紫明通り。
北大路通りが華やかな体の表側だとすれば、鞍馬口通りは下町的な裏通り、そして紫明通りは曲がりくねっていながらしっかりとしている脊髄です。
地図で見れば、本当に脊髄のように見えるから面白いです。
その紫明通りは京都のローカル喫茶店分布図に置いてもまさに脊髄。
堀川通から賀茂川という比較的短い距離の中にローカル喫茶店が8軒。
しかも、どこもこしこも濃ゆいキャラ。
ぼくはここをローカル喫茶店の聖地と呼んでおります。
そしてそんな紫明通りの中でも中心的な喫茶店がこちら「喫茶 花の木」。
かつて高倉健が映画撮影の度に通ったという店内は薄暗く、飴色と琥珀色の落ち着いた空間。
まるでアンティークの宝箱に迷い込んだかのような、きらびやかでいて渋みのきいた輝きを放っています。
壁紙といい床の千鳥模様のタイルといい、黄金色のテーブルといい、何一つ調和を乱すものがありません。
コーヒーも軽食もしっかりと美味しい。
特にクロワッサンサンド。
金色のテーブルにコーヒーを置いてクロワッサンサンドを頬張れば、極楽浄土に南無阿弥陀仏。
かつて昼時になると花の木には行列ができたというのも頷けます。
カウンターの中のジャン・ギャバンのポスターは「この喫茶店に合うから」と高倉健さんから突然贈られたものだそうです。
彼は店が閉まる時間になってはスタッフ十数人引き連れてやってきて貸し切りにして夜な夜な宴会をしていたそうです。
一度、『黄色いハンカチ』の撮影の時、高倉健さんが吉永小百合さんが連れてやってきたときは圧巻だったそうな。
「で、その時、健さんが座ってた席が、いまお兄ちゃんが座っている席よ。」とママにいわれ、ぼくの尻は1cm浮きました。
花の木に立ちこめる独特の背筋が伸びる雰囲気は、そんな伝説が今も息づいているからでしょうか。
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喫茶 花の木
京都市北区烏丸紫明東入る北側(地図)
鞍馬口駅から徒歩5分、北大路駅から徒歩6分
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喫茶トリフ [三条坂/蹴上]
11月 23, 2008
最近、寒くなってきましたね。財布が。
気付けばぼくの財務状況は氷点下になりかけているではないですか。
ぼくの思考回路は、こうゆう状況にならないと「バイトしないと」という危機を感知できないような呆れるほど向こう見ずで、キャンピングカー的で、ジプシー気質に形成されているわけです。
ということで今日はアルバイトです。
しかし、これがまたすごいバイトでした。
何がすごいって、給料。
実働1時間半で1万4千円。つまり時給9333円。笑
こんなぼくもとんだ売れっ子ホストになったもんです。笑
仕事は駐車車両をカウントしていく調査なのですが、雇い主が調査地区の土地に明るくないようで、1人に割り当てられる調査範囲が非常に狭い上に、3時間毎に1度だけ各道路を調査すればいいという極楽さ。
そうしてあり余った時間でぼくは観光してみたり、ガラクタ市で買い物しして時間を潰してた訳ですが、もちろん喫茶店を開拓することも怠らなかったわけです。
そして出会った喫茶店がこちら。
「喫茶トリフ」
三条坂の途中に立つトリフ。
坂の上には南禅寺やら永観堂という立地で、この紅葉シーズン真っただ中なもんで、さぞかし混み合ってるだろうと思いながら扉を開けてみると、なんともゆっくりとした時間が流れていました。
広々とした店内。緑中心のソファやイス。渋みの出た重厚なカウンター。
そして、2人のママがキュート。ウェイトレス姿にドキッとします笑
まるで『魔女の宅急便』に出てくる”ニシンのパイ”のおばあさんの家にいるみたいです。
トリフのママの雰囲気がまたそのおばあさんにそっくりなのに加え、お年を召したウェイトレス姿が魔女の宅急便の家政婦のイメージとかぶるのです。
で、まず誰もがびびるのがマッサージチェア。
「マーッサージしながらコーヒー飲めるんですね。」と言うと、
「こぼれるけどね。」とママ。笑
そんなママの人柄に惹かれてか、常連さんが入れ代わり立ち代わりやってきます。
ほんとうに愛されているお店とは、何かのついでや通りがかりにちょっとだけでも顔を出してくれる人が多いお店なのです。
ぼくが写真を撮っている間、野菜を置いていったり、地域のかわら版を持ってきたり、コーヒーと煙草をしに数分立ち寄ったり。
まるで魔法にでもかかったように。
さて、みなさまも紅葉狩りで三条坂を登り疲れたら”魔女の家”で一服してはいかがでしょうか?(ちょっと強引か笑)
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喫茶トリフ
京都市東山区神宮道三条東入る南側(岡崎三条角)(地図)
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